年下皇帝の甘い誘惑
「カイは、スズカとか言う料理人と結婚しようとしているのよ。お父様。」

「何?料理人?」

もしかして、アイニーのお父様って事は、カイの叔父様?

「ふん。だとしたらアイニー、安心しろ。ただの料理人との結婚など、できるはずもない。」


何度も繰り返し思ってきた事。

でも権威ある人から言われると、尚その通りに聞こえる。


「お言葉ですが、叔父上。俺はその涼花と結婚します。」

「なに?」

「心に決めた人です。誰がなんと言おうと、涼花と結婚します。」

「そんな事が許されると思っているのか!」

「俺は皇帝です!伴侶は俺が決める!」

叔父様とアイニーは、カイに圧倒され、部屋を出て来た。

そして不運にも、私は叔父様と目を合わせてしまった。

「君は?」

「あの……」

「お父様!この女が、スズカです!」
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