年下皇帝の甘い誘惑
私が間違っていたのかしら。

やっぱり、私はカイと結婚できない?


「率直に言う。城から去ってくれないか?」

「えっ?」

「仕事は、私の知り合いの店を紹介する。住むところも用意しよう。」

「でも、私は……」

「これは、命令だ!」

身体がビクッとなる。

「いいね。逆らえば君は、反逆罪として日本に強制送還するぞ。」


日本に!?

明が強制送還されたばかりなのに。

日本に戻ったら、また明に捕まってしまう。


「……分かりました。」

「素直でよろしい。では早速、今日出て行ってもらおう。」

「……はい。」

もう二度と、カイと会う事はできないかもしれない。

でも日本に帰るよりはまし。

カイと同じ国にいるのだから。
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