年下皇帝の甘い誘惑
「ところであんた、日本から来たんだって?」

「はい。」

「何だって、こんな小さい国に?」

ここは、正直に言った方がいいのか、隠した方がいいのか。

「いや……そういう場所に来たくて……」

「へえ。物好きだね。」

マーサさんは、よく話してよく食べる。

食欲が進むのか、マーサさんの体形は、どこから見てもふくよかだ。


使用人の数も、マーサさんを入れて、数人。

食事作りも、簡単に終わる。

「マーサさん、お昼できましたよ。」

「ありがとうね。いつも。」

そして、ここに来てからは、マーサさんとお昼を食べる事が多くなった。

あのキッチンで、皆と一緒に食べたお昼が、懐かしい。

「ところで涼花は、恋人いるの?」

「えっ……」
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