年下皇帝の甘い誘惑
ここでは、カイとの関係は、知られていないらしい。

「いませんよ。」

「あらら。年頃なのに、勿体ないね。ウチの息子、紹介しようか?」

「ははは……」


自分の息子を紹介するって、どんだけカッコいい息子なんだろう。

逆に、恋人の一人もできない、オタクみたいな人だったりして。


「はは……今、誰とも付き合う気がなくて。」

「そんな事言ってはダメ。一度会いなさい。言っておくけど、ウチの息子。なかなかカッコいいわよ。」

「そう、ですか。」

偶然にも、マーサさんの息子に会う事になってしまった。

「今日は暇だって言ってたから、夕食に呼ぶわ。」

「そんな急に?」

「思ったら、即行動よ。」

そしてマーサさんは、本当に息子さんに連絡していた。


「はぁ……」

カイ以外の人と恋愛か。

それももしかしたら、アリなのかもしれないって。
< 133 / 152 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop