年下皇帝の甘い誘惑
花束は、毎日のようにキッチンの裏口へ、置かれていた。

その度に、カイを探すけれど、いつも帰った後だった。


メッセージには、いろんな言葉が書かれていた。

【 君に会いたい 】

【 君に出会えた僕は幸せだ 】

【 夢にまで君が出てくる 】

きっと毎日毎日、私の事を思いながら、この言葉を書いているんだわ。

カイ。

私も同じ気持ちだと、どうすれば伝えられるのだろう。

私は、花束を毎日花瓶に生けて、部屋の窓に飾った。

カイ。

私はここにいるわよ。

そう、伝えられたらと、私は願った。
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