年下皇帝の甘い誘惑
アルッティさんが、笑っている。

そんなに笑う事なのかな。

「涼花。こちらはもう、涼花を迎い入れる準備はできています。後は、涼花次第ですよ。」

「アルッティさん……」


私の気持ち次第?

私がこの恋を終わりにして、ここで次の人を待つ?

そうね、それもありだわ。

でも、これからの人生、カイの程にドラマチックな出会いをして、恋愛するなんてある?

答えは”ない”よ。

私はカイの元に飛び込まなきゃ。


翌朝、マーサさんに私は決意を話した。

「マーサさん。私、カイに会ってきます。」

「そう。決めたんだね。」

「はい。」

マーサさんは、私の手を握ってくれた。

「いつまでもここで、涼花の幸せを祈っているよ。」

「ありがとうございます。」

そして私は、花束を持って、カイが訪れるのを待った。
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