年下皇帝の甘い誘惑
「大きな都市なのに、緑が多くてね。まるでルシッカにいるみたいだったよ。」

その話を聞いただけで、彼が眩しく見える。

なんでなんだろう。

「涼花は、センダイに行った事ある?」

「仙台はないです。」

「じゃあ、今度一緒に……」

その時カイは、近くにパウリがいる事に気づいた。

私もパウリを見ると、彼はお邪魔?という顔をして、壁の方に下がっていった。

「……一緒に行こうか。」

「えっ?」

振り向くとカイは、やれやれと言う顔をしている。

「涼花は、話を聞いているのか、聞いてないのか、分からないね。」

「すみません。」

相手は皇帝陛下なのに、ちゃんと話を聞いていなきゃ。

でもニコニコしているカイを見ると、そんな気持ちも和らいでくる。
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