年下皇帝の甘い誘惑
「私、陛下に聞いて来ます。」

「おい、涼花。」

洗っていたお皿を置いて、キッチンを飛び出した。


きっと私がいるから。

カイは私に気を遣っているんだわ。


そして、廊下にカイが現れた。

「陛下!」

カイの周りにいる使用人の人達も、一緒に振り向く。

「どうしたのですか?」

使用人の一人が、私とカイの間に入った。

「いや、いい。僕が直に話を聞く。」

カイは、私の前に来てくれた。

「陛下。明日の朝食、日本食を希望されたって、本当ですか?」

周りの使用人は、ちらっとカイを見る。

料理人が日本語できるんだから、日本語が話せる使用人がいたって、当たり前だもんね。

「涼花。ちょっとこっちにおいで。」

カイは、私を使用人から離すように、廊下の隅に、連れて来た。
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