年下皇帝の甘い誘惑
日本を経って18時間。

飛行機を降り、小さな空港になぜか置いてある、アルッティさんの車に乗って、私はルシッカという国を見始めた。

「緑の多い国なんですね。」

「はい。あまり開発していない。自然を大切にする国なんです。」

いろいろと聞いていると、この国は少ない民族が、力を合わせて生きているという。

そういう国って、意外と好き。

「ほら見えて来ました。」

アルッティさんが指さす方向を見ると、そこには中世のお城が立っていた。

「立派なお城ですね。観光とか、皆来そうですね。」

そう言うと、アルッティさんは大笑いした。

「今でも皇帝、住んでいる。観光の為じゃない。」

「ええっ!?」

もしかして、皇帝がいるの?こんな小さな国に!?

って、失礼か。
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