年下皇帝の甘い誘惑
そして今日も、パウリの行きつけのお店へ行く。

「よし!今日も飲もう!涼花!」

「おう!」

悲しいかな。お酒が入ると、スイッチが入っちゃうんだよね。

これじゃあ、二日酔いになるのも、当たり前だわ。

「そう言えばパウリって、何歳?」

「俺?28。」

「同じ歳だ!」

ルシッカの人って、大人びている。

パウリもカイも、もう少し年上だと思っていた。

「ルシッカには、アラサーって言葉あるの?」

「アラサー?なにそれ。」


という事は、ないのかな。

案外、歳の事なんて気にするの、日本人だけだもんね。


「三十路って事?」

私は、ビールを噴き出しそうになった。

「ななな、なんで!?そんな言葉知っているの?」

「本に書いてあった。30歳の事、三十路って言うって。素敵な表現だね。」
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