年下皇帝の甘い誘惑
「焦げた?苦い?」

「苦い、苦い。まあ、食べられない事もないけど。」

するとレーナは、クスクス笑いだした。

「まるで、恋みたい。」

「恋?」

「苦い部分もあるし、甘い部分もある。だけどそれが一番、美味しい。」

「レーナ……」


私だって恋愛は、いい時もあれば悪い時もあるって、知っている。

元カレのように、優しい時もあれば、暴力を振う時だって。


「きっと、涼花の返事を待っていると思うよ。皇帝陛下は。」

「えっ……」

レーナは、ニコッと口の口角をあげた。

「身分ある人って、皇帝陛下の事でしょ。」

「レーナ!人の気持ち、読み過ぎ!」

「ごめん、ごめん。でも、少なくても私達は、涼花と皇帝陛下が恋しても、反対はしないよ。」

私は焼け過ぎたケーキを、型から外した。
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