年下皇帝の甘い誘惑
「ありがとう。こちらこそ、仲良くしてね。」

そして、その隣の人も近づいて来た。

「パウリだ。俺も少し日本語話せる。宜しく。」

「宜しくお願いします。」

私が頭を下げると、皆、ちょこんとお辞儀をした。

「でもどうして、皆日本語が話せるの?」

そう聞いたら、皆笑っていた。

「皇帝陛下が、日本に留学してね。それからルシッカでは、日本が大ブームなんだ。」

「留学した皇帝陛下に、日本の皆さんは親切だったそうだよ。」

皆頷いている。

そんなに嬉しかったんだ。

「でも、どうやって勉強したんですか?」

「漫画だよ。」

「えっ!漫画?」

「皇帝陛下が日本の漫画と辞典を、多く輸入したんだ。」

まさか、こんなところにも、日本の漫画が役に立っているなんて。
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