年下皇帝の甘い誘惑
「ごめんなさい。私、パウリの恋人には、なれないわ。」

シーンと静まり返る小屋の中。

私は居たたまれなくなって、パウリの方を見た。

すると、パウリは涙を浮かべていた。

「えっ?パウリ?」

「ごめん。男なのに泣いているなんて、恥ずかしい。」

「ううん。そんな事ないけれど、どうしたの?」

「どうしたの?って、愛している人から、恋人になれないって言われて、悲しくない奴がいるのか?」

パウリは、目に浮かんだ涙を拭いていた。

「ごめん。まさか、そんなに本気だったなんて。」

「本気じゃなかったら、告白しないよ。」

「そ、そうね。ごめんなさい。」


やっぱり私、告白を断るのって、無理。

こんな泣かれたら、気持ちも揺らいでしまう。


「そんなに、皇帝陛下がいいのか。」
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