年下皇帝の甘い誘惑
「涼花に会えたら、つい嬉しくて。」

カイは頬を赤く染めながら、髪を掻き上げた。

可愛い!年下の男の子って、こんな可愛かった?

「待ってて。着替えてくるから。」

「うん。」

私は急いで家に帰ると、日本から持ってきた服を、洗いざらい出した。

「あー、なんで私、こういう時に着る服ないんだろう。」

仕方ないから、黒のワンピースを着た。

暗闇に黒のワンピースって、まるで魔女みたい。


「お待たせ。」

カイは私の格好に、目をパチパチしている。

「やっぱり、変?」

「ううん。とても似合っているよ。ただ、まだ少しこの季節には寒いかな。」

「ははは。そうね。気合入れて来ちゃった。」

「えっ……」

これには二人共、顔を赤くしてしまった。
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