年下皇帝の甘い誘惑
「カイ、起きて。」

「ん……」

「使用人の人が、掃除できなくて、困っているの。」

「それは悪い事をしたな。」

カイは起き上がると、私の頬にキスをした。


「今、何時?」

「10時かな。」

いつもは7時にキッチンへ行くのに、今日はぐーたらしてられるなんて、ちょっといい気分。

「涼花。この後、庭を散歩しない?」

「そうしたいけれど、私は仕事があるから。」

「今日だけだよ。」

カイは私を抱き寄せた。

「涼花と初めて、熱い夜を過ごしたんだ。もう少し、側にいて。」

「うん……」

一緒にいてはいけない。

その想いが、もう少しカイの側にいたいという気持ちにさせた。
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