年下皇帝の甘い誘惑
「あの、いつも涼花が二日酔いの時に、食べてるモノ?」

「う、うん。」

しっかり見てるな~。レーナも。

「素敵!熱い夜を過ごした後に、新妻が朝食を作るなんて。」

ルシッカの人、”熱い夜”が好きだな。

そんな表現があるのかな、ルシッカに。


「はい、できた。即席だけど、梅干しお粥。」

「この赤い物がウメボシなのね。」

「そう。酸っぱい味が、お粥に合うんだよね。」

そして私がトレーで、お粥を持っていこうとすると、レーナがそのトレーを持ってくれた。

「途中まで私が持って行く。」

「ありがとう、レーナ。」


キッチンを出ると、廊下で使用人が私を見ながら、ヒソヒソ話していた。

「気にする事ないよ、涼花。皇帝陛下に初めて恋人ができたから、皆噂しているだけよ。」

「そうだと、いいんだけどね。」

私は、はぁーっとため息をついた。
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