君の笑顔
今日はいつもと違った。

顔面を殴られた。

いつもはお腹とか、足とかなのに。

思いっきり、グーで。


「痛い!!やめてよ!!」

私の叫びは部屋に虚しく響く。

「あんたなんか生まなきゃよかった!!」

そう言いながら、手だけが立派に働く親。

髪の毛も引っ張られて、全身が痛み出してきた。


これはやばいと思った。

このまま殴られ続けたら、私は殺される…。

傷む体に懸命に言い聞かせて、家を飛び出した。
< 102 / 289 >

この作品をシェア

pagetop