君の笑顔
今まで夢とか特に持たずに生きてきた。

ただのんびりと、好きなことだけやって…

こんな私でも先生は認めてくれた。

嬉しくてまた泣いてしまう。

「私、教師になるよ!」

とっさに思い付いた私の言葉で、先生が急に笑顔になった。

「本当か!?教師目指してくれるのか!?」

私の肩を先生はがしっと掴む。

「今思い付いたことだけどね。またここに来れば先生とバスケできる気がして…」

「じゃあまた、四年後にお前とバスケできるかもな!」

私のたった一言でこんなにまで喜んでくれるなんて思ってなかった。

先生、言えなかったけど、あなたのお陰で大人を信じることができるようになったんだよ…
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