ロミオとジュリエットは犬猿の仲
「ロミオ様ー!おはよう!」


一人の女子が山田君に駆け寄ると、
どんどん他の女子たちも山田君の周りに集まりだした。


「お、おはよう・・・!」


また囲まれてる・・・


私はまた少し狭く感じる自分の席に着いた。


休み時間に山田君が何か話そうとしていたけれど、
そのたびにクラスメイトの女子や他のクラスの女子に囲まれていた。


きっと噂でモデルの山田ロミオが
転校してきたって広まったんだろうなー・・・


放課後になり帰り支度をしてから
彩に声を掛けようと彩の席の方を向くと、彩はいなかった。


そういえば今日は家の用事って
言ってたからもう帰っちゃったのかな・・・?


「仕方ない、一人で帰ろ・・・」


校門の前まで行くと、そこには何故か
ちょっとした人だかりが出来ていた。


< 129 / 159 >

この作品をシェア

pagetop