ロミオとジュリエットは犬猿の仲
彼女はそう言い残すと
向こう側に小走りで去っていった。


「ま、いっか・・・ん?」


”また”?


「まさかな・・・って」

体育館裏を出ると向こう側を向いて
何やらコソコソしている神崎と梨恵の姿があった。


「お前ら、さっきの聞いてただろ?」


「澪・・・!」


梨恵が驚きながら振り向いた。


「盗み聞きなんて趣味わりーな?」


「別に聞くつもりなんてなかったよ!
勝手に聞こえてきたの!」


「ホントかぁ?
まぁさっきの子、声大きかったけど・・・」


「ごめんごめん!日代君!
ところでその子はどうしたの?」


神崎が急に馴れ馴れしい態度で俺に聞いてきた。


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