キミと、光の彼方へ。
「俺、また跳びたいって、今本当に強く強く思ってるんだよな」


海を見つめてぼそりと呟いた碧海くん。

暗くて表情は良く見えない。

だけど、なんだかこの前とは違う熱いものを感じる。

悲しみに暮れるだけじゃなく、それを越えて喜びに変えようとするエネルギーみたいなものが、彼の横顔からビンビン伝わってくる。


「それは......桑島さんのお陰...なんだよな」

「私?」

「そう」


碧海くんが私の方を見る。

私は慌てて目を反らして足元の木の枝を見つめた。


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