キミと、光の彼方へ。
「んじゃあ、ここで。またな」

「うん。またね」

「そっか、明日もハマート行けばいいのか」

「いや、明日は私休み。次は日曜日」

「オッケー!じゃ、日曜日行くわ」


ストーカーか。

ちょっとそういうところ有りそうだけど、大目に見てあげよう。

じゃないと、なんか、可哀想だ。

砂良には散々なこと言われてるしね。


「じゃあ、また日曜」

「分かった。またね」

「お休み!良い夢見ろよ!」


碧海くんは曲がり角までずっと逆向きに歩いていた。

ハイジャンプの選手だから、背面を進行方向に向けるのは慣れてるのかもしれないけど、私は電柱や他の家の外壁にぶつからないか、怖くて仕方がなかった。

ようやく曲がり角で彼の姿が見えなくなり、私は扉を開けた。

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