キミと、光の彼方へ。
海里が立ち上がり、帰り支度を始めた。


「オレは1度学校に報告に行かなければならないから、タクシーを呼ぶ。それに乗って帰るといい。一緒に帰れなくてごめん」


海里...。

やっぱり海里は、暖かい。

優しい。

私はその温もりや優しさにつけこんで甘えているだけだ。

でも、

それでも、

今日だけはいいってことにして。

その温もりに触れていたい。

その温もりを感じていたい。

不器用さに垣間見えるその温もりに手を伸ばしたい。

掴みたい。

ぎゅっとしたい。


< 118 / 300 >

この作品をシェア

pagetop