キミと、光の彼方へ。
その時だった。


「その先は言わない方がいい。オレは...珠汐奈を傷付けたくない」


私は海里の腕をゆっくりと離した。

気まずいだけの静寂が、私達を包んでいた。

人を傷付ける優しさがあると知った。

そして、温もりに包まれても癒えない傷もあるのだと知った。

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