キミと、光の彼方へ。
迷子
「おーい!珠汐奈~!」


砂良は元気そうだった。

私は下駄をカラカラ鳴らしながら砂良がいる方に近づいていった。


「砂良、この前はごめんね」


今回は自分から謝った。

いつも謝られてばかりだから、先手を打った。

それに、そもそも悪いのは私なのだから、謝るのは当然のことだ。


「こっちこそ勝手なこと言ってごめん!」

「2人して謝ってるなんてへーん!」


私達の様子を見て砂汐奈が大声を出した。

妹にこんな有り様を見せてしまうなんて、情けない姉だ。

と、私が一人で落ち込んでいると、砂良の背後から小さな物陰が動いた。

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