キミと、光の彼方へ。
―――バシンっ!


「はあ?!琉、あんた何してんのよ?!」

「悪い子にはお仕置きだ!」

「悪いこと1つもしてないっつーの!」


おもちゃの刀で砂良のお尻を叩いた弟の琉太くん。

面白くて思わず笑ってしまう。


「珠汐奈!何笑ってんのよ?!ひっどーい!」

「あはははっ!あははあははっ!」

「さゆちゃんまで!みんなひどいよ~!」


砂良と2人だったら、きっと気まずかったと思う。

妹と弟をそれぞれ連れてきて良かった。

いつの間にか私達の間に笑顔が戻っていた。


「早く行こーぜー!」

「お姉ちゃん、砂良ちゃん、行こっ」

「うん」

「分かったから、アタシだけを笑い者にしないでよ~」


琉太くんが先頭で、保護者の砂良が2歩後ろを黙って着いていく。

私は砂汐奈の手をしっかりと握って歩いた。


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