キミと、光の彼方へ。
「碧海くん...」

「いくら泣いたって、いくら弱音吐いたって俺が全部受け止める。だから、絶対に負けるな。自分の弱さに、自分の過去に負けるな。それは......俺も一緒だ。一緒に乗り越えるって約束したから、俺は絶対に一緒に乗り越える。全部全部ぶつけろ。俺の前では嘘つくな。悲しいんだよ...嘘つかれると、胸がすっげえ苦しいんだよ...」


私の頭にぽとりぽとりと雫が落ちてくる。

碧海くんは、私のために泣いてくれているんだ。

そして、私のために怒ってくれた。

こんな私を包んでくれた。

それだけで私は......安心出来た。

ぽっかりと空いた穴に少しずつ新しい感情が埋められていく。

その感情に名前はまだつけられなくて、ただほのかに暖かくて優しくて、でも芯の通った強さがある。

そして、それは私が大好きだった父が持ち合わせていたものと、どこか似ていた。

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