キミと、光の彼方へ。
そして、3年の時が経った頃。
母は瀬代祐一(せしろゆういち)という男性を私達姉妹に紹介してきた。
瀬代さんは前年から島で一番大きい病院の医師として移住してきて母の当直医だった。
母が瀬代さんを慕っているのは知っていたけど、まさか結婚を考えているとは思ってもいなかった。
父親の存在をほぼ忘れ、今まで寂しい思いをしてきた砂汐奈は、父親が出来ることを大層喜んでいたけど、私は両手を挙げて喜ぶなんてことは出来なかった。
母が父を忘れたくないし、忘れてもいないとは分かっていたけれど、それでも私は新しい人間を受け入れることが出来なかった。
私の反対があっても、医者ということで、金銭的にも心理的にも安心だと、祖父母も喜んで了承したため、母の再婚が決まった。
それから2年が経った今でも私は最初に感じたしこりを引きずったまま暮らしている。
母は瀬代祐一(せしろゆういち)という男性を私達姉妹に紹介してきた。
瀬代さんは前年から島で一番大きい病院の医師として移住してきて母の当直医だった。
母が瀬代さんを慕っているのは知っていたけど、まさか結婚を考えているとは思ってもいなかった。
父親の存在をほぼ忘れ、今まで寂しい思いをしてきた砂汐奈は、父親が出来ることを大層喜んでいたけど、私は両手を挙げて喜ぶなんてことは出来なかった。
母が父を忘れたくないし、忘れてもいないとは分かっていたけれど、それでも私は新しい人間を受け入れることが出来なかった。
私の反対があっても、医者ということで、金銭的にも心理的にも安心だと、祖父母も喜んで了承したため、母の再婚が決まった。
それから2年が経った今でも私は最初に感じたしこりを引きずったまま暮らしている。