キミと、光の彼方へ。
水桶に残っていた水が私のスニーカーにもかかり、少しだけ底が冷たい。

私は呆然と前を見ていた。


「海里くん久しぶり~!」


砂汐奈が海里の元に走っていく。

私が水桶を落とした理由も知らないし、そんなの気にもしていないようだ。


「砂汐奈ちゃん、久しぶり。見ない間に大きくなったね」

「うん!でも、海里くんの方が私より何倍もおっきいよ!海里くんの背中おっきくていいなぁ...。ねえ、おんぶして~」


砂汐奈が海里に甘え始めたから私は慌てて止めに入った。


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