キミと、光の彼方へ。
その言葉の後だった。


「っしゃーーーっ!」


碧海くんの雄叫びが、天まで響いた。

私はしばらくその場を動けなかった。

助走の心地よいリズムと乱れぬ呼吸、青空に向かって高く飛び上がってマットに吸い込まれていくような美しい跳躍...。

胸の高まりが止まらない。

手に微かに電流が宿っている。

すごい......。

本当に......すごい......。

この世に私の知らない景色がまだあったんだ。


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