キミと、光の彼方へ。
「桑嶋さんっ!」

「あっ...」


碧海くんが駆け寄ってきて私の前に両手を出してきた。

私は戸惑いながらもその手のひらに自分の手を重ねた。


―――パチンッ!


その瞬間、2人の世界に歓喜の音が鳴り響いた。

しかし、私の第3の耳には別の音が聞こえた。

パリンっとガラスが割れるような、繊細で弱い音だった。

そして、背中にまた感じる。

ぱっと振り向くと......目が合った。

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