キミと、光の彼方へ。
「珠汐奈?」


声が降ってきた。

救われると思った。

私は...名前を呼んだ。


「海里......」


海里はしゃがみこんで、私の背中をさすってくれた。

優しさに触れる度に思い出す。

海里を好きだった私の気持ち。

今も確かに胸にある好きという気持ち。

その気持ちはちゃんと分かる。

本当は心配させたくないのだけれど、今はもう限界で、海里を頼るしかない。


「ごめん、海里。私、ちょっと気分悪い」

「見れば分かる。珠汐奈が良いっていうまでここにいる」

「ありがと...」

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