キミと、光の彼方へ。
「あの日、珠汐奈が流されるのを見て海に飛び込んだのは、同じくらいの歳の男の子だった。オレはこのままだと2人とも危ないって思って近くにいた大人に声かけて、いろんなところに電話してもらったくらいだ」


そんな......。

それじゃあ、私は今まで、今までずっと勘違いしてたってこと?

意識が朦朧としていたからとはいえ、海里と間違えるとは...。

じゃあ、あの時のあの人は誰?

誰なの?


「名前聞いてない?」

「聞いてたら、教えてる。オレが海を離れた15分くらいの間に珠汐奈を引き上げて、ハマートの従業員さんに託して去っていったらしい。だから、オレすらお礼も出来なかった」

「そうなんだ...」


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