キミと、光の彼方へ。
「マーメイドロード初めてだぁ!嬉しい!」

「アタシは飽きるほど来たわ」

「それ、完全に嘘だろ。濱尾にカレシいたなんて聞いたことないし」

「帆栄くん、それは失礼だよ。砂良先輩泣いちゃうよ」

「うわぁん!うわぁん!」

「ほらぁ」

「帆栄ひっどい!」

「どう見ても嘘泣きだろうが!」


わいわいしながら、マーメイドロードを歩いていく。

私はその会話には混ざらず、海里の2歩後ろを黙って着いていった。

海里と歩いたあの日々が懐かしく思えて、その呼吸のリズムを感じながら足を動かす。

そして、この道に思いを馳せる。

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