キミと、光の彼方へ。
面談室から出るなや否や、父が私に話しかけてきた。


「いやぁ、びっくりしたよ。まさか看護師になりたいなんて言うとは思わなかった」

「看護師っていうのはずっと頭にも心にもあって、でも自信がなくてなかなか宣言出来なかった。だけど、今日ちゃんと言葉に出来たから良かった。これから頑張る」

「よし、頑張れ。勉強で分からないところあったら言うんだぞ。お父さん、こう見えても医師だからな」

「よろしくお願いします」

「はい、よろしく頼まれました。ははは!」

「あはははっ」


父と私が笑っていると、すれ違った先生から咳払いをされてしまった。

私達は真顔に戻り、昇降口に向かった。


「それじゃあ、お父さんこれから仕事だから、行くね。砂汐奈のこと、よろしくね」

「うん。お仕事頑張って」


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