キミと、光の彼方へ。
学校から帰り、家事をこなしてバイトに向かった。
今日は金曜日だから、普段よりお客さんが多い。
夏休みに入った小学生くらいの男の子が、お母さんに花火を買ってとおねだりしているのを横目に見ながら、私は品出しをし、時にレジのヘルプに入り、忙しい時を過ごした。
でも忙しいくらいが丁度いい。
なんならずっとバイトをやっていてもいい。
何もかもを忘れていられる時間が欲しかった。
閉店時間ギリギリまで忙しなく動き回り、ようやく一段落ついたところで、ドアが開いた。
「いらっしゃいませ」
レジでレジ袋の補充を行っていた私はお客さんの存在に気づいてしまった。
「碧海くん...」
「よっ」
「部活帰り......じゃないよね、その格好」
上はShout!と書かれた黒いTシャツ、下はジャージのハーフパンツにビーサンというなんともラフな格好だった。
「そろそろバイト終わりだろ?その後30分、いや、20分......いやいや、5分でもいいから時間あるか?」
「うん、まぁ...。10時までくらいなら、なんとか...」
「マジ?1時間も俺にくれるの?ありがとな」
「うん...」
それにしても変な人だ。
話があって時間を気にしているなら電話とかメールとかの方がいいと思う。
わざわざこんな格好で来なくてもいいんじゃないかな。
「で、何分に出てくる?」
「9時10分前後かな」
「んじゃあ、俺入り口の前で待ってる。後少しファイトな!」
「うん」
この時間にこのテンション...。
空元気かもしれないけど、それでもすごいと思う。
誰にも心配かけないように笑ってられるのは、彼の特技だ。
さて、私はもう人踏ん張りしよう。
1人になりたいなんて思っていたのに、碧海くんのお陰で少しだけ張り積めていた気持ちが緩んだ気がした。
今日は金曜日だから、普段よりお客さんが多い。
夏休みに入った小学生くらいの男の子が、お母さんに花火を買ってとおねだりしているのを横目に見ながら、私は品出しをし、時にレジのヘルプに入り、忙しい時を過ごした。
でも忙しいくらいが丁度いい。
なんならずっとバイトをやっていてもいい。
何もかもを忘れていられる時間が欲しかった。
閉店時間ギリギリまで忙しなく動き回り、ようやく一段落ついたところで、ドアが開いた。
「いらっしゃいませ」
レジでレジ袋の補充を行っていた私はお客さんの存在に気づいてしまった。
「碧海くん...」
「よっ」
「部活帰り......じゃないよね、その格好」
上はShout!と書かれた黒いTシャツ、下はジャージのハーフパンツにビーサンというなんともラフな格好だった。
「そろそろバイト終わりだろ?その後30分、いや、20分......いやいや、5分でもいいから時間あるか?」
「うん、まぁ...。10時までくらいなら、なんとか...」
「マジ?1時間も俺にくれるの?ありがとな」
「うん...」
それにしても変な人だ。
話があって時間を気にしているなら電話とかメールとかの方がいいと思う。
わざわざこんな格好で来なくてもいいんじゃないかな。
「で、何分に出てくる?」
「9時10分前後かな」
「んじゃあ、俺入り口の前で待ってる。後少しファイトな!」
「うん」
この時間にこのテンション...。
空元気かもしれないけど、それでもすごいと思う。
誰にも心配かけないように笑ってられるのは、彼の特技だ。
さて、私はもう人踏ん張りしよう。
1人になりたいなんて思っていたのに、碧海くんのお陰で少しだけ張り積めていた気持ちが緩んだ気がした。