続・ダメ男依存症候群 ~二人で一つの愛のカタチ~


「旬。まず着替えよ。汗すごいから……今着てるやつ脱げる?」

 返事の代わりに旬がもぞもぞと動いた。しかし、その動きはぴたりと止まる。

 ……無理そうだ。

 奈津美は、旬の掛け布団の中に手を突っ込んで手探りで旬のスウェットに手をかけた。


「旬、ちょっと体浮かして」


「ん……」

 もぞりと旬が動いて体を浮かす。奈津美はその一瞬でスウェットの上を素早く脱がした。


 同じようにして新しいスウェットを着せる。


 さて、下はどうするか。

 奈津美は躊躇ってしまう。


「旬……下は頑張って自分で脱いで?」

 そう言ってみる。


「何で……?」

 かすれた声でそう返ってくる。


「何でって……」


「恥ずかしがらなくても、いつも見てるし触ってるし好き放題してるのに」


「な……してないわよ! 何勝手に言ってんの!」

 奈津美は真っ赤になって言い返す。


「いいよ。俺、ナツになら犯されても……それなら本望だし……ブッ」

 旬の顔にスウェットが投げつけられた。


「自分で着替えてね!」


「はい……」




 旬が着替えを済ませたあと、奈津美は旬の額に冷えピタを貼ってやった。そして、氷枕を作って頭の下に置いた。

 あとは薬を飲ませなければ……なのだが、時間的にも昼食を取ってからにした方がいいだろう。


「旬、食欲ある? ないならゼリーとかプリンとか買ってきたから、何か食べよ?」

 奈津美が声をかけると、旬はうっすらと目を開ける。


「腹……減ってる。プリンも食べる……」


 どうやら食欲はあるらしい。朝食をとってないからかもしれないが、これなら薬を飲んで寝ていれば熱は下がるだろう。


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