続・ダメ男依存症候群 ~二人で一つの愛のカタチ~

「面白いだろー。コウさん」

 旬が笑いながら言った。


「うん」

 奈津美も笑みを浮かべて頷いた。


「やっぱり関西人ってああいう人が多いのねー。テレビで見た通りだわ」

 カオルもクスクスと笑っている。


「ですよねー。俺も最初そう思いました」


「じゃ、食べよっか」

 奈津美は割り箸を三本取り、カオルと旬に渡す。


「ありがと」


「ありがと、ナツ。……いっただっきまーす!」

 旬が一番に割り箸を割って、お好み焼きに手を付けた。


「いただきまーす」


「いただきます」

 旬につられて、二人もきちんと合掌してから箸を割ってお好み焼きを食べ始めた。


「あ。美味しい!」

 一口食べて、すぐに感想が出た。


「ホントー。生地フワフワしてるー」

 カオルもそう言いながら箸を進める。


「だろー? これならまた何度でも食べに来たくなるよな? ナツ?」

 旬が笑顔で奈津美に向かって言う。


 箸を銜えたまま、奈津美の動きは止まる。


「……まあ、たまに……ならね」

 口の中でもごもごとさせながら奈津美は言った。


「うん」

 旬は満足そうに頷き、奈津美の髪を撫でた。


「ラブラブねー」

 二人の向かいでカオルは笑う。


「はい! ラブラブです!」

 旬は嬉しそうに答える。


「そ、そんなことないし! 普通よ、普通!」

 奈津美は顔を赤くして否定する。


「ナツ、照れるなよー」

 旬は笑いながら奈津美の頬を指でつつく。


「照れてない!」

 奈津美はプイっとそっぽを向いた。

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