続・ダメ男依存症候群 ~二人で一つの愛のカタチ~
「でっ……でも! 彼女はすっげー気持ちよさそうですし! 毎回、終わったらすごく良かったよって……言ってくれたことはないですけど」
「ないんかい」
「でも俺、彼女が喜んでくれてる自信ありますよ! 彼女の体のことは俺が一番よく知ってるんですから! それに、マンネリにならないように色々努力もしてますし!」
旬は真剣な表情だ。
「俺にそない自信満々に言われてもな……じゃあ、逆にそれがしつこいんちゃうか? 彼女が嫌がることまでしてないんか?」
「そんなこと……」
言い返しかけて、旬ははっとする。そして、ちょっと待てよ、と口の中で呟く。
「なんや。思い当たることでもあるんか?」
旬の反応を見て浩平がきくと、旬は黙って頷く。
「何回か……恥ずかしいからやめてとか……それだけは嫌! って言われたことがあって……」
「……何をしてん、お前。いや、別に言わんでもええけどな。あんま聞きたないし」
際どい言い回しに、浩平は少し引き気味に旬を見る。
「……これって、やっぱり俺に原因があるってことなんですかね?」
旬は不安げに言う。
話が少しズレてしまったが、これまでの話をまとめると、結局はそういうことになってしまう。
「まあ、そうなるな」
浩平も、頷いた。
奈津美が旬を拒否したのは、旬が原因ということ。思い当たるその原因が、増えてしまった。