続・ダメ男依存症候群 ~二人で一つの愛のカタチ~
窓の方に目をやった。
網戸だけ閉めた状態で、風がカーテンを揺らして部屋に入ってくる。
確かに、奈津美は窓を開けたまま買い物に出かけた。
しかし、それは旬が部屋で留守番をしていたから、わざと開けていったのだ。
次のメールを見てみる。
『さっきのメール見てないの?』
更に次のメールを見る。
『君が帰ってくるまでに何もないか、見張っておいてあげるよ』
……何これ。
誰かと間違えているんじゃないだろうか。
いきなり、さも知り合いのようにメールを送ってこられても、奈津美にはこのメールの文面に、思い当たる人物はいない。
迷惑メールなの?
何にしても、気持ちがいいものじゃない。
奈津美はそのメールを削除しようとした。
「ナツー。そろそろ髪、一時間経つよ」
旬がこっちを向いて声をかけてきた。
「あ、うん。先にお風呂場行ってて。すぐ行くから」
奈津美は携帯を閉じ、またその場に置いて、買ってきたものを急いで冷蔵庫に仕舞った。