続・ダメ男依存症候群 ~二人で一つの愛のカタチ~
「じゃあ俺も残る!」
旬の発言に奈津美はぎょっとする。
「いいよ。旬も行ってきて。あたしは大丈夫だから……」
「でも……」
旬は心配そうな顔をしている。
「いいから。行ってきて。旬、楽しみにしてたんだし。本当は行きたくてしょうがないんでしょ?」
奈津美は優しく旬に言う。
「……それは……そうだけど……」
旬はぐっと押さえ込まれる。奈津美と天秤にかけて、迷っているようだ。
「旬」
奈津美はじっと旬を見つめる。
「……分かった。ナツ、何かあったらすぐに連絡してな?」
まだ不安そうな顔をしながらも、旬は頷いて、確認のように奈津美に言う。
「うん。分かってる」
「……じゃ、奈津美さん。すみません、あたし達だけで……」
加奈が申し訳なさそうに言った。
「ううん。あたしこそごめんね。みんな楽しんできてね」
そういって三人と別れたあと、奈津美はベンチに向かい、座った。
座ると大分楽だ。これならすぐに回復できそうだ。
それにしても、体力の衰えだろうか。
いや、これでも体力に自信はある方なのに……
若い中に混じるとやっぱり年が浮き彫りになってしまうのだろうか……