続・ダメ男依存症候群 ~二人で一つの愛のカタチ~
「ナツ……」
旬が頬を撫でて、指で涙を拭った。
「ごめんな。でも……分かったから」
そう言って、旬は奈津美の首筋に顔を埋めた。
そして旬は、うんと優しく、奈津美の首筋に唇を触れていった。
唇で触れて、そして手でも奈津美の首をなぞった。
隈なく触れて、その範囲を段々広げてくる。
Tシャツの中に手を入れて、腹の周りを撫で上げながら、Tシャツを捲くり上げていく。
そしてそれを追いかけるように、唇でも触れていった。
スムーズにTシャツを脱がされ、上半身を裸にされる。
裸になった胸に旬の手が、その先端に唇が触れた。
「んっ……」
ピリピリとした快感が背中を駆け上がっていく。
いつもと違う感覚だった。いつもの旬と、触れ方が違う。
いつも優しいけれど……それ以上に優しく、奈津美のことを、繊細に扱っているような、そんな触れ方だ。
旬が、いつもは優しくできないと言った意味が分かったような気がした。
いつもは、旬がしたいようにしている気がする。
旬は胸が好きだから、そこばかり触るし、秘所への愛撫だって、奈津美の反応を面白がってしているところがある。
勿論、それは嫌なものではない。奈津美にとっては、旬がそ喜んでくれるのなら、それで嬉しい。
結局、それで五分五分になって、うまい具合に釣り合っていたのだ。
だけど今夜は、そうじゃない。
旬は、奈津美のことをとても思いやっていて、奈津美には、そこまでの余裕がない。それで何とか釣り合っている。
奈津美にとっては、あまりいいことではないと思ったけれど、今日だけは、甘えたい。
旬が体を起こして自分のTシャツを脱ぎ、丸まったTシャツをそのままベッドの下に落とした。
そして今度は、旬の手が奈津美の下半身の方に触れる。