続・ダメ男依存症候群 ~二人で一つの愛のカタチ~
旬が、そんなことを? いつも、あんなに暢気に、今のこしか考えていなさそうな、あの旬が?
「奈津美はさ、旬君のこと、年下だからとか、フリーターだからとか、そういう風に言うけどさ。多分、そういうことを一番気にしてるのって、旬君の方だと思うよ。旬君は、一生懸命奈津美に釣り合うようにって、考えてるみたいだから」
その言葉を聞いて、奈津美の胸が痛んだ。
そうやって言われてみたら……なんてひどいことをしてしまっていたのだろう。
年の差だとか、社会的な立場だとか、奈津美が気にするように、旬だって気にしないわけがない。
それどころか、気にして、負い目を感じるのは旬の方ではないのか。
今までずっと、合わせてくれたのは旬の方で、奈津美は何も旬に合わせようという考えはなかった。
「あたしって……ホント最悪」
また新たに自分の怠慢さに気付いてしまった。
言われないと気付けないなんて、子供じゃないのに。
「ねえ」
「ん?」
「旬は、本当は、あたしに見えないところで色んなことしてたってことなのかな?」
「んー。だと思うよ。具体的にどうしてるっていうのは言ってなかったし、あたしも深くは聞かなかったけど」
「そっか……」