続・ダメ男依存症候群 ~二人で一つの愛のカタチ~
四人は、ファーストフードのチェーン店に入った。こういう店は、大抵どこの遊園施設にもあるらしい。
「開いてる席はー……と、あそこだな」
昼時のため、店の中は混雑していたが、端の方に丁度四人が座れる席があいていた。
「じゃ、俺と涼介で買ってくるから、ナツと加奈、座っといて」
「うん」
「分かった」
そうして、二手に別れ、旬と涼介はカウンターへ、奈津美と加奈は空いてる客席へと向かった。
奈津美と加奈は向かい合って座り、旬と涼介が来るのを待つ。
奈津美は、何となく居心地の悪さを感じていた。
加奈が全く喋ろうとしないのだ。
さっきから、ずっと携帯をいじっている。
その表情というか、雰囲気は、とても機嫌が悪そうにも見える。
いや、黙っているからそう見えるだけで、何ともないのかもしれない。
「か……加奈ちゃん。えっと……ど、どのくらいアトラクション回ってきたの?」
とりあえず、奈津美は声をかけてみる。
「……一応、一通りは乗りました」
加奈は携帯から目を離さず、冷淡に言った。
「そ……そう……どうだった? 楽しかった?」
加奈の反応にビクビクしながらも奈津美は質問を重ねた。
「……まあ、それなりには」
加奈の様子は変わらない。
「……そう。よかったね……」