続・ダメ男依存症候群 ~二人で一つの愛のカタチ~
「じゃーん! 俺の彼女!」
旬と久々に会って挨拶をして、いよいよ彼女のお披露目ときた。
「ごめんなー。いつもこんなんじゃないんだけど、照れてるみたいで」
「ち、違うわよ!」
加奈と涼介の前に現れた旬の彼女は、旬の言葉に強く反応し、ゆっくりと二人の方を向いた。
「初めまして。田辺涼介です」
「斉藤加奈です」
涼介に続いて、加奈も自己紹介をする。
「あ……柏原奈津美です。初めまして……」
彼女の方も軽く会釈して返してくる。
旬の彼女・奈津美の第一印象は、やっぱり『大人の女』だった。
服装や髪型もそうだが、それだけでなく醸し出される雰囲気も落ち着いてる。
しかも美人だ。スタイルも抜群だ。
特に、胸の二つの膨らみは、女の加奈でさえ、つい目がいってしまう。足や腕や胴回りは細いのに、そこだけは豊かだった。
「旬がベタ褒めだったからどんな人かと思ったけど……本当に美人だな」
涼介がそう口にした。涼介も同じように思っていたらしい。
「ホント。すっごいきれい……」
加奈も涼介の意見には共感する。
「え……」
奈津美が戸惑ったように声を出した。
「だっろー? 超美人だし、超可愛いし、超自慢できるだろ。俺の彼女」
旬が奈津美の肩を抱く。
「ちょ……旬!」
奈津美がそれだけで強く反応した。
「まあな。おまえの彼女ってことが信じられないぐらいな」
涼介が旬の様子に呆れた様子で言う。
「失礼な。こんなにラブラブなんだっての」
「や……ちょっと……もう! 旬!」
べちんっ!
抱き締められて、奈津美が旬に平手を食らわす。