返シテクダサイ《都市伝説》



「今、痛いって…」



「…俺、石踏んだのは覚えてるけど」



「それ、骨だったとかじゃねぇのか…!?」



いちいち足元を確認してはいなかった。暗かったし、あんな所に骨があるのは異常すぎる。


俺は今更ながら、あの石を踏み砕いた生々しい感覚を思い出していた。


画面は特に異常なくスピーカーも俺達の簡潔な感想をあの時と同じままの声色、タイミングで俺達の鼓膜をさわさわと揺さぶった。


四階へと降りたとき、またあの声が響いていたが、その時の画面の俺たちは気にすることなく通り過ぎていた。


一階へと戻ってきた俺たちは各々の感想を述べながら何事もなく過ぎた、テレビ画面越しには異常といえる、病院のロビーで休憩をしていた。





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