僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「だから、たっくん。
 だあれ?」


「俺の学校の……友達……」


「名前は?」



 園児の無邪気な質問に
 波多野くんは数秒固まって

 観念したように、口を開いた。



「美羽……ちゃん……」



 み……みうちゃん??



 同じクラスで。
 声すらかけられたことないのに。

 美羽ちゃんって……呼ばれた。



 
 な……なんか……

 恥ずかしい……




 え?え?


 波多野くんの顔
 リンゴみたいに色づいてきたよ。



 大きな手のひらを
 ほっぺに当てているけど。

 隠しきれていないよ。



 やめて。やめて。
 恥ずかしそうな顔するの。



 私までつられて
 顔の温度が上がってきちゃったから。
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