僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

 落ち着かない私の心臓を
 癒すように

 リリちゃんが私の腕に
 飛びついてきた。



「リリ、
 美羽ちゃんのと~なり!」



 飛び跳ねるように
 私の隣に座りに来てくれるなんて。


 な……
 なんて可愛い子なの?



 リリちゃんの隣に座った
 波多野くんは、
 迷惑そうな苦い顔を
 しているけれど……



 ごめんね。波多野くん。

 私なんかとヒーローショーなんて
 見たくないよね?



 クラスの陰キャの私と
 一緒にいなくちゃいけないなんて
 波多野くんが哀れに思えてきた。



 30分だけだから。

 ヒーローショーが終わったら
 速攻でバイバイするから。

 我慢してね。
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