僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目

「たっくんも
 美羽ちゃんが好きなの? 
 リリも美羽ちゃん、大好き」


「そ……そういう話じゃ……
 ねえから……」



 幼稚園児から
 いきなり落とされた爆弾に、
 波多野くんは
 しどろもどろしているけれど。


 フフフ。

 なんか楽しい。


 
「リリね
 もっと前の方で見たいよぉ」


「前から3列目。
 真ん中空いてるじゃん。
 リリ、ポーチ持ったか? 
 美羽も行くぞ」


「あ……うん」



 今ちょっとだけ
 ドキッとした。


 男の子に「美羽」なんて呼ばれたの
 初めてだから。



 波多野くんを見たら
 耳まで真っ赤になっていて。

 引きずられるように
 私の体温が上昇していく。
 


 席を移動してしばらくすると
 ヒーローショーが始まった。
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