僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目
私の足が止まり
春輝くんから目が離せられない。
その時
無表情な春輝くんと視線が絡んだ。
時間が強制的に止められたかのように。
私の顔の筋肉は
ガチガチに固まったまま動かない。
春輝くん……
今、どんな気持ちで
私を見ているの?
聞きたいけれど。
あまりに遠すぎて
春輝くんを見つめることしかできない私。
「美羽ちゃん?」
繋いでいた小さな手に引っ張られ
慌ててリリちゃんの方に
顔を向けた。
「観覧車、早く行こうよ」
「あ……うん」
リリちゃんに微笑んでから
もう一度だけ
春輝くんの方を見上げたけど。
私の大好きだった満開の笑顔は
春輝くんを囲む女の子たちに
向けられていた。